2019.08.09
月見草
夏の夜に咲く一日花、多くの人は「月見草」という花の名前は知っています。でも、本当の月見草を目にすることはほとんどありません。清楚な姿が魅力的な植物で薄く光を通す4枚の花びら、咲き始めは純白で朝が近づく頃淡いピンク色に近づき静かに花びらを閉じて一夜を終えます。
咲き始めてから10分程で満開になり月に照らされる様に咲く様子が美しく、別名「月よりの使者」と呼ばれています。花言葉も儚く「ほのかな恋」「移り気」。
月見草で多くの人が思い浮かべるのは「待宵草」、淡い黄色は月をイメージしやすかったのかもしれません。宵を待って花を咲かせるのでこの名で呼ばれています。夕方から一夜だけ花を咲かせ、花が咲き終わる頃に、オレンジ色に花色を変えて朝になる頃に萎む一夜花です。
性質の弱い「月見草は」はほとんど姿を消し、「つきみそう」という名前だけは人々の心に残り、やがて、「待宵草」を「月見草」と呼ぶようになりました。月見草とひとくくりで呼ばれている中に黄色い花をつけるマツヨイグサ、ピンクの花をつけて昼間に咲くヒルザキツキミソウなどがあります。ヒルザキツキミソウの花色は変色しません。一日花ではなく数日間咲いています。丈夫で荒れた場所でもよく育ち、野生化して空地などにもよく見かけます。ピンクのものを「モモイロヒルザキツキミソウ」と呼ぶことがあります。
ゆめさきの花壇の隅、コンクリートの隙間に咲くかわいいピンク色の花からたどった月見草のおはなしです。